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平成23年8月18日

大向一行准教授が文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞


この度、天体核研究室の大向一行准教授が平成23年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞されました。この賞は萌芽的な研究、独創的な視点に立った研究など、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に対して文部科学省から与えられる賞です。

今回の受賞は、大向准教授の「宇宙初期の星形成過程」に対する研究業績が評価されたものです。 これまで、ビッグバン直後の元素合成により生成される始原ガスが集まって、宇宙初期の星を形成することは知られていましたが、その詳細な過程の計算は存在しませんでした。

大向准教授は、初期条件に宇宙マイクロ背景放射の直接観測による宇宙初期の温度揺らぎを使用し、星形成の物理過程に始原ガス間の化学反応、重力の効果、水素分子の放射冷却を取り入れた流体計算を行うことにより、宇宙初期の星の形成過程を再現し、宇宙初期の星の質量が太陽の数十倍以上の大質量星として形成されるメカニズムを解明しました。

この研究成果は、宇宙初期の星形成の標準シナリオの確立に大きく貢献し、将来の大望遠鏡や宇宙望遠鏡を用いた宇宙初期の探索に大きな示唆を与えるものとして期待されています。

(図の説明:初代天体の収縮による初代星形成の様子。左上から順に、時計回りに中心部分を拡大したもの。)