ハイライト

平成21年04月01日

X線自由電子レーザー利用への確実な一歩

 物理学第一教室不規則系研究室(岩山洋士・学振博士課程研究員、永谷清信助教、八尾誠教授)は、 東北大学の上田潔教授、産業技術総合研究所の齋藤則生室長、マックス・プランク研究所、 フランクフルト大学、理化学研究所と高輝度光科学研究センターとの共同研究で、 不感時間ゼロで多数の荷電粒子を計測するシステムを開発した。
 一般に、多数の粒子が検出器に到達するときは、最初の粒子の影響で検出器が不感状態になってしまい、 その他の粒子計測が一定時間不能になるが、上記グループは、新規計測法の開発を行い、100個以上の粒子の 同時計測に成功している。この実験は、大型放射光施設SPring-8に建設された極端紫外光自由電子レーザー (EVU-FEL)を利用して行われたもので、2年後に運転開始が予定されているX線自由電子レーザー(X-FEL) 利用に向けた確実な一歩を踏み出したと言える。
 X-FELは、原子の大きさと同程度の波長をもつ、位相がそろった極めて強い光で、現在、 日本、米国、欧州で開発競争が繰り広げられている。X-FELを利用することにより、結晶化 困難な(即ち、不規則構造をとる)生体分子等の三次元構造解析が可能になり、その成果は、 医学や創薬研究へも有用であると期待されている。
詳細は、京大WEBページ: http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2008/090318_2.htm