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細道和夫GCOE特定准教授に湯川財団・木村利栄理論物理学賞

平成25年1月24日

平成24年度(第6回)湯川記念財団・木村利栄理論物理学賞に 京都大学基礎物理学研究所の細道和夫GCOE特定准教授が選ばれました。 平成25年1月23日、同研究所湯川記念館パナソニック国際交流ホールにて授賞式が行われ、 益川敏英湯川記念財団理事長から賞状とメダル、副賞の賞金が細道氏に贈られました。 式の後には「M理論とブレーンの不思議」と題する細道氏の記念講演が行われました。

湯川記念財団・木村利栄理論物理学賞は、元広島大学理論物理学研究所教授・故木村利栄博士の夫人から財団法人湯川記念財団へ贈られた寄附金をもとに、平成19年度に創設されました。木村博士が大きな功績を残された重力・時空理論、場の理論と、その周辺の基礎的な理論研究において顕著な業績をあげた研究者を顕彰するもので、選考は、基礎物理学研究所に設けられた選考委員会が行っています。

第6回木村利栄理論物理学賞を受賞された細道氏は、超弦理論および場の量子論の分野で活躍をされていますが、今回の受賞の対象となった研究は「曲がった空間上の超対称ゲージ理論の厳密解」です。 超弦理論とは、宇宙に存在するあらゆる素粒子が実は 10次元の時空を伝搬するひもの運動によって説明されるとする理論です。 M理論は、超弦理論のひもにかわってブレーンと呼ばれる膜のような物体が 11次元の時空を伝搬するという理論です。これらの理論は、 素粒子の量子力学とアインシュタインの重力理論を統一できる究極理論の有力な候補と目されており、 また現在の素粒子や宇宙の標準理論からは説明できない問題を解決するアイデアを次々と生み出してきています。

細道氏の主な業績は、ブレーンの多体理論の一つとして重要な 「高い超対称性を持つ3次元ゲージ理論」を数学的な分類に基づいて 系統的に構成することに初めて成功したこと、 さらにいろいろな超対称性理論を平坦空間ではなく曲がった 空間のうえに構成し、その物理量を厳密に計算する手法を確立したことです。 これらの先駆的な取り組みは、その後のM理論や超対称性理論の 発展を切り拓く一つの契機となりました。

湯川記念財団・木村利栄理論物理学賞について詳しくは、こちらを参照ください。

(超弦理論、M理論の概念図)

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